ファントムスイープ隊マオ・リャン少佐だ。情報部から更なるカスタマイズ情報が届いたので通達する。
今回の情報は陸戦型ガンダムに関するもので、前回報告したFAガンダム7号機のケースと同様、チーム対戦時に使用する機体としての提案とのことだ。なお、チーム内での役割は「一撃離脱攻撃による『奇襲』担当MS」となっている。
AP(アーマーポイント)および攻撃力こそ水準レベルの陸戦型ガンダムだが、機動性に関しては必ずしも高くはない。それを奇襲攻撃用MSとして運用しようというわけだが、ここで着目したいのは、専用武装であるマルチランチャーだ。
諸君らも知っての通り、マルチランチャーを敵機にヒットさせることで、一時的に敵の動きを止めることが可能だ。
そこで、カスタムパーツとしてプロペラントタンクやマグネットコーティングで機動性を高めつつ、武装をビームマシンガン、および大型ヒートホークとし、さらに最高クラスの防御性能を持つサイサリスシールドを装備させることで、「シールドを構えながら敵機に突進、接近したらマルチランチャーで動きを止め、大型ヒートホークによる格闘戦を仕掛けた後、離脱しつつビームマシンガンで追加ダメージを与える」という戦闘スタイルを狙ったのが今回のカスタマイズの主眼となっている。
敵機の動きを止めた後は、仲間の機体に遠距離射撃させることも可能なため、連携の取れたチームであれば、使い方によっては戦域を大きくかく乱することができる機体とも言える。
但し、AP(アーマーポイント)は水準レベルにあるとはいえ、耐久力の強化は今回特になされていない。奇襲を確実に成功させるには、サイサリスシールドの的確な使用、およびマルチランチャーの射程などに習熟する必要があるだろう。比較的通好みのセッティングとも言える。
また、本機におけるマルチランチャーと同様の特長を有する武装を搭載した機体は、ジオン側にもその存在が確認されている。グフ、ドム、そしてイフリート・ナハトなどがそうだ。つまり、同様の戦法を敵が採る場合もあり得るということだ。敵チームの編成に前述の機体が確認できた場合は十分に注意することだ。いいな。
さて、そろそろ定期補給機の到着予定時刻のはずだが…
私だ、何か?何!「補給機応答なし」だと!よりによって今日の便が撃墜されるとは…いや、なんでもない、各員持ち場に戻れ!
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